All Faberge Easter Egg's
in the Japanese language

各エッグの名前、及び各種データ

ロマノフ王朝の秘宝「インペリアルイースターエッグ」は、全部で56種類有り、
その内の44種類が、その存在を確認されています。
以下、56種類のエッグのデータを、制作年数順に一覧にしてみました。 (一部データ不明の物有り)

1.Hen Egg (1885年制作)

通称:雌鳥エッグ
制作:1885年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、エナメル
所持者:フォーブズ・マガジン社

概要:インペリアルイースターエッグ第一号。アレクサンドル3世より
皇后マリアへの婚約の20周年記念に敬意を表して作成。
このエッグからインペリアル・イースター・エッグの制作が慣例化する事となりました。
外見は至ってシンプルで、白い卵の中に黄金製の黄身が入っており、
その中に黄金の雌鶏が内蔵されています。

更に雌鳥の内部に、ルビー王冠、そして王冠の内部に、
ペンダントを内蔵していたと言われていますが、1920年代に卵が売られた時、
ルビー王冠とペンダントは消失していたそうです。

2.Lapislazuli Easter Egg(1886年制作)

通称:ラピスラズリ(瑠璃)雌鳥エッグ
制作:1886年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:瑠璃、金、エナメル、真珠、ダイヤモンド、ルビー
サイズ:64mm
所持者:クリーヴランド美術館(?)

概要:アレクサンドル3世より皇后マリアへ贈られたエッグ。
外見は黒い卵で、金色の卵黄を内蔵し、卵黄内では、
ルビーの目を持つ金色の雌鳥が内蔵されています。
更に、ダイヤモンド製の王冠のミニチュアと、小さなルビー製の卵が、雌鳥の中に入っています。

3.Resurrection Egg (1885年〜90年頃制作)

通称:キリストの復活エッグ
制作:1885年〜90年頃
主な材料:金、エナメル、ダイヤモンド、水晶、真珠
サイズ:3-7/8インチ

概要:アレクサンドル3世より皇后マリアへ贈られたエッグ。
イースターエッグらしい、キリスト復活の様子を描いたイラスト入りのエッグ。
中央にキリスト、両側に天使が描かれています。
特に何かが内蔵されているなどの、仕掛けらしい仕掛けは有りません。

4.Spring Flowers Egg(1890年頃制作)

通称:スプリングフラワーエッグ
制作:1890年頃
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、エナメル、ダイヤモンド、水晶、真珠
サイズ:3-1/2 インチ
所持者:フォーブズ・マガジン社

概要:アレクサンドル3世より皇后マリアへ贈られたエッグ。
スプリングフラワーエッグは、ルイ15世のロココ様式で作られています。
黄金製の卵を掘り、その溝に赤い上薬を掛けて、赤と金色の配色のエッグになっています。
卵の中には、高さ1・1/2インチの「籠に入った白いアネモネの花」内蔵。
アネモネの花束は、翠ざくろ石と金、白い玉髄で作成されています。
かごはバラ・ダイヤモンドで飾られたプラチナ製。

5.Blue Serpent Clock Egg(1887年制作)

通称:ブルーサーペント時計エッグ
制作:1887年
製作地:セントピータースバーグ
所持者:モナコ王室

概要: アレクサンドル3世より皇后マリアへ贈られたエッグ。
モナコ王室が所有するエッグのためか、データは殆ど見つからず。

6.Cherub egg with Chariot Egg(1888年制作)

通称:直訳すると「戦車エッグ付き 一人乗り軽戦車(Chariot)エッグ」
制作:1888年

詳細不明

7.Necessaire Egg(1889年制作)

通称:ネチェサーリエエッグ
制作:1889年
製作地:セントピータースバーグ
所持者:所在不明

概要:アレクサンドル3世より皇后マリアへ贈られたエッグ。
小さな13個のパーツのマニキュア・セット内蔵。

8.Danish Palaces Egg(1890年制作)

通称:デンマーク宮殿エッグ
制作:1890年
主な材料:金、エナメル、ダイヤモンド、サファイア、エメラルド
サイズ:4-1/2インチ
所持者:マティルダニューオーリンズ美術館

概要: アレクサンドル3世より皇后マリアへ贈られたエッグ。
内部に、皇后マリアが結婚前に住んでいたデンマークの宮殿の様子が描かれた、
10枚の折り重なるスクリーン(屏風のように連なっています)が内蔵されています。
10枚のパネルのうちの8枚は、デンマーク宮殿および住宅。
1枚目と最後のスクリーンはヨットが描かれています。

9.Memory of Azov Egg(1891年制作)

通称:直訳するとAzov(Pamiat Azova)の記憶エッグ
制作:1891年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、プラチナ、ダイヤモンド、ルビー、ヘリオトロープ、アクアマリン、ビロード
サイズ:9.3cm
所持者:モスクワ・クレムリン博物館

概要:アレクサンドル3世より皇后マリアへ贈られたエッグ。
Azov(Pamiat Azova)クルーザーの緻密な模型が内蔵されている、緑と金の配色のエッグ。
卵はヘリオトロープ碧玉が刻まれていて、ロココ様式が用いられています。
エッグの締め金は、ルビーおよび2個のダイヤモンド製。卵の内部は緑のビロード。

10.Diamond Trellis Egg(1892年制作)

通称:ダイヤモンド格子エッグ
制作:1892年

詳細不明

11.Caucasus Egg(1893年制作)

通称:コーカサス山脈エッグ
制作:1893年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、銀、エナメル、ダイヤモンド、プラチナ、象牙、真珠、水晶
サイズ:3-5/8インチ
所持者:ニューオーリンズ美術館

概要:アレクサンドル3世より皇后マリアへ贈られたエッグ。
ニコラスの弟(大公)が結核に冒された際に、山脈付近にある王室のロッジにて療養しています。
この卵は、そのコーカサス山脈の山荘からの景色を描いたもので、
卵の外側に着けられている4枚の真珠で飾られたドアを開けると、その景色が描かれています。
卵の一番上の蝶番のあるカバーの後ろに、
海軍の制服を着用した大公のポートレートがあります。

12.Renaissance Egg(1894年制作)

通称:ルネッサンスエッグ
制作:1894年
主な材料:めのう、金、エナメル、ダイヤモンド、ルビー、エメラルド
サイズ:5-1/4インチ
所持者:フォーブズ・マガジン社

概要:アレクサンドル3世より皇后マリアへ贈られたエッグ。
この卵は、アレクサンドル3世が皇后マリアに贈った最後のエッグです。
乳白色の玉髄のブロックを彫って作られています。
18世紀頃の(宝石の)小箱を参考に作られました
中に収められていたはずの宝物は、消失していています。

13.Rosebud Egg(1895年制作)

通称:バラのつぼみエッグ
制作:1895年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、エナメル、ダイヤモンド
所持者:フォーブズ・マガジン社

概要:ニコライ2世によって皇后アレクサンドラに贈られたエッグ。
父アレクサンドル3世が亡くなり、ニコライ2世が王位に就いた時、
崩御から約1ヶ月後の11月14日に結婚した、
新しい女帝アレクサンドラのために、至急作ることとなったエッグ。
アレクサンドラの故郷ドイツでは、黄色は高貴な色とされており、
また、ゴールデンローズ(黄色のバラ)は最も価値のあるバラと見なされていたため、
黄色のバラを内蔵するエッグとなっています。

14.Twelve Monogram Egg(1895年制作)

通称:12のモノグラムエッグ、あるいは銀の記念日エッグ
制作:1895年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、ダイヤモンド、エナメル
サイズ:11.63cm
所持者:Hillwood博物館

概要: ニコライ2世によって母マリアに贈られたエッグ。
皇太后となった母マリアのために作成された、
濃青色エナメルを背景としてダイヤをあしらった、
派手さがあまり無い、控えめのデザインのエッグです。
卵の上部半分は、6枚のパネルに分かれるようになっています

15.Revolving Miniatures Egg (若しくはRock Crystal Egg)(1896年制作)

通称:回転式ミニチュアエッグor水晶エッグ
制作:1896年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、エナメル、ダイヤモンド、エメラルド、水晶
サイズ:10インチ
所持者:リッチモンドのヴァージニア博物館

概要:ニコライ2世によって皇后アレクサンドラに贈られたエッグ。
エッグ自体は透明で中に絵画が内蔵されています。このミニチュアの絵画は回転する模様。
資料が判読できなくて詳しい構造などは分かりませんでした(^^;)

16.Alexander III Egg(1897年制作)

通称:アレクサンドル3世エッグ
制作:1897年

詳細不明

17.Coronation Egg(1897年制作)

通称:戴冠式エッグ
制作:1897年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、エナメル、ダイヤモンド、水晶、プラチナ
サイズ:5インチ(中身の模型3-11/16インチ)
所持者:フォーブズ・マガジン社

概要: ニコライ2世によって皇后アレクサンドラに贈られたエッグ。
エッグの中で、最も有名と言われているエッグ。戴冠式の馬車を正確に再現したミニチュアを内蔵していて、
戴冠式の際に使用された馬車の正確な模型が内蔵されており、その大きさは4インチにも満たない物です。

模型の元となったオリジナルの馬車は、1793年のエカテリナ大王のために設計された馬車。
模型をオリジナルの馬車と、完全に同一の馬車とするために、
王家所有の小屋への何回も訪れて作成されたようです。
制作には約15ヶ月かかりましたが、その年のイースターには、なんとか間に合ったそうです。

18.Gold Pelican Egg (若しくはDowager Empress Egg)(1897年制作)

通称:金のペリカンエッグ(若しくは皇太后エッグ)
制作:1897年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、エナメル、ダイヤモンド、真珠、象牙
サイズ:4-1/8インチ
所持者:リッチモンドのヴァージニア博物館

概要: ニコライ2世によって母マリアに贈られたエッグ。

卵は黄金製。また、その表面に装飾が彫られています。
この卵は表面に上薬が掛けられていない、珍しい卵の内の1つです。
また、この卵の上には、ダイヤモンドがちりばめられたペリカンが乗っています。
この卵が制作された年は、ロシアの皇后が後援していた施設の百年祭と一致するため、
この金の卵に、記念の日付「1797-1897」が彫られています。
卵を台から取り出すと、8枚の卵形のパネルを開けることができます。

19.Lilies of the Valley Egg(1898年制作)

通称:スズランエッグ
制作:1898年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、エナメル、ダイヤモンド、真珠、ルビー
サイズ:高さ:5-5/16インチ、開いている場合7-7/8インチ
所持者:フォーブズ・マガジン社

概要:ニコライ2世によって皇后アレクサンドラに贈られたエッグ。

アール・ヌーボー様式で制作された2個のエッグのうちの一つ。
金色のエッグは多数の真珠と青白いピンク・エナメルで覆われている。
そして更にその周りには、真珠で出来たスズランの花と、
緑の上薬が掛けられたスズランの葉が飾られています。
真珠で飾られた取っ手をねじると、ニコライ2世本人と娘二人の写真がエッグから出てきます。

20.Mauve Enamel Egg(1898年制作)

通称:紅紫色エナメルエッグ
制作:1898年

詳細不明

21.Clock Egg (若しくは Madonna Lily Egg か、Bouquet of Lilies Egg)(1899年制作)

通称:時計エッグ、若しくはニワシロユリエッグ、ユリの花束時計エッグ
制作:1899年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、プラチナ、銀、バラ結び、シマメノウ
サイズ:27cm
所持者:モスクワ・クレムリン博物館

概要: ニコライ2世によって皇后アレクサンドラに贈られたエッグ。

長方形の土台付の、卵形の時計。時計には、シマメノウが刻まれている。
卵の上には、ユリの花束が付けられている。
雌しべは小さな3個のダイヤモンドで飾られ、葉および軸は染色された金製。

時計の本体は、ダイヤモンドがちりばめられた帯を12部に分割した物で、
時間を示す針はダイヤモンド付き。
時間の数字が書かれている帯には、12個のローマ数字が描かれており、
その数字にもダイヤモンドがちりばめられている。
ベルトは、時間を示して卵の周囲を中心に回る。

時計そのものはゼンマイ仕掛けであるため、ネジを巻くための黄金製のキーが付属している。

22.Pansy Egg(1899年制作)

通称:パンジーエッグ
制作:1899年

詳細不明

23.Trans-Siberian Railway Egg(1900年制作)

通称:シベリア横断鉄道エッグ
制作:1900年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:プラチナ、染色された金、銀、ダイヤモンド、ルビー、シマメノウ、水晶、木、絹、ビロード
サイズ:高さ26cm、列車39.8cm
所持者:モスクワ・クレムリン博物館

概要:ニコライ2世によって皇后アレクサンドラに贈られたエッグ。
卵にはロシアの地図が描かれており、その地図には、シベリア鉄道のルートが彫られている。
卵は、金メッキを施した銀で鋳造された、3匹の剣と盾を持つ
ロマノフ・グリュブスによって支えられている構造。

卵の中にはシベリア鉄道の列車の模型が収められている。
車両は、ダイヤモンドのヘッドライト(後部明かりはルビー)を備えたプラチナ製の機関車、
および水晶で出来た窓をもつ黄金製の5両の客車で構成される。
客車は「喫煙車」、「女性専用車」、「郵便車」、「禁煙車」、
最後の客車は「礼拝堂」(インペリアル列車のみに追加された車両)。
列車は黄金製のキーでネジを巻くと、動く仕掛けになっている。

1900年に、国家の事業として奨められていたシベリア横断鉄道が完成し、
その完成を祝うために作られたエッグでもあります。

24.Cuckoo Egg(1900年制作)

通称:カッコウエッグ
制作:1900年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、エナメル、ダイヤモンド、羽毛、真珠。ルビー
サイズ:8-1/8インチ
所持者:フォーブズ・マガジン社

概要: ニコライ2世によって母マリアに贈られたエッグ。

置時計として作られたバロック式のエッグ。
6つの自動化したインペリアルイースターエッグのうちの1つ。
時計の後ろのボタンを押すと、卵の上の部分に取り付けられた蓋が開き、
雄の若鶏が出てきます。鳴くのが終了すると卵の中に戻ります。

この卵は、1975年のジュネーブのオークションにて、ロサンゼルスのバーナード・ソロモンが190,000ドルで落札。
その10年後に、再び売りに出されることとなります。その後、フォーブズ・マガジン社所有のエッグとなります。

25.Basket of Wildflowers Egg(1901年制作)

通称:ワイルドフラワーバスケットエッグ
制作:1901年
製作地:セントピータースバーグ
サイズ:8.3cm
所持者:イギリス・エリザベス女王

概要:ニコライ2世によって皇后アレクサンドラに贈られたエッグ。
細かいことは一切不明

26.Gatchina Palace Egg(1901年制作)

通称:Gatchina宮殿 エッグ
制作:1901年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、エナメル、ケシ珠
サイズ:5"(12.5cm)
所持者:ウォルターズ画廊

概要: ニコライ2世によって母マリアに贈られたエッグ。

外見は白いエッグに黄金の模様が入っているエッグ。
蓋を開けると、黄金製のGatchina宮殿の模型が入っています。

27.Clover Egg(1902年制作)

通称:クローバーエッグ
制作:1902年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、プラチナ、ダイヤモンド、ルビー
サイズ:高さ3.9"(9.8cm)
所持者:モスクワ・クレムリン博物館

概要: ニコライ2世によって皇后アレクサンドラに贈られたエッグ。

クローバーの茎と葉で卵の形を表しているエッグ。非常に小さな金糸で織ってあるように見えます。
ルビーを埋め込まれた金色のリボンが、所々に巡らされています。

このエッグの葉は透明なエナメルになっています。
透明感のあるエナメルを作成することは非常に困難とされていた故に、
このエッグに用いられている技術は、評価が高いそうです。

このエッグに内蔵されていた宝物(皇帝の娘の肖像)は消失しています。
しかし、卵の構造から、肖像ミニチュアは卵の内部で固定されていたと考えられています。

ちなみに、このクローバーエッグの葉は、ニコライ2世および皇后アレクサンドラの
「幸福な結婚のシンボル」とされています。

 

28.Empire Nephrite Egg(1902年制作)

通称:帝国軟玉エッグ
制作:1902年

詳細不明

29.Peter the Great Egg(1903年制作)

通称:ピーター大帝エッグ
制作:1903年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、プラチナ、ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エナメル、水晶
サイズ:4"の3/8、高いx 3"の1/4直径(11.1 8.3 x cm)
所持者:リッチモンドのヴァージニア博物館

概要:ニコライ2世によって皇后アレクサンドラに贈られたエッグ。
このピーター大帝卵は、1703年に設立されたセントピータースバーグの200周年記念を祝って作られた物。
卵の上部を開けると、馬に乗った大帝の模型が内蔵されています。
また卵の側面には肖像画や風景画が描かれています。

30.Danish Jubilee Egg(1903年制作)

通称:デンマーク復活祭エッグ
制作:1903年
製作地:セントピータースバーグ
所持者:行方不明

概要:ニコライ2世によって母マリアに贈られたエッグ。
エッグの中には王室の人物と思われる肖像画が入っていた模様

31.Alexandra Egg ?(1904年制作)

通称:アレクサンドラエッグ
制作:1904年

詳細不明

32.Chanticleer Egg(1904年制作)

通称:シャンティクレアエッグ
制作:1904年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、エナメル、ダイヤモンド、真珠
サイズ:12-5/8(開く)
所持者:フォーブズ・マガジン社

概要:置き時計式のエッグ。金色と青のエナメルの配色で、卵の上部に鶏の模型が付いています。

33.Alexandra Egg ?(1905年制作)

通称:アレクサンドラエッグ
制作:1905年

詳細不明

34.Maria Egg ?(1905年制作)

通称:マリアエッグ
制作:1905年

詳細不明

35.The Moscow Kremlin Egg(1906年制作)

通称:モスクワ・クレムリンエッグ
制作:1906年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:シマメノウ、金、エナメル
サイズ:14"の1/4(36.1cm)
所持者:モスクワ・クレムリン博物館

概要: ニコライ2世によって皇后アレクサンドラに贈られたエッグ。

白いシマメノウの土台上にモスクワクレムリンの模型が付いたエッグ。
モデルの中心に、白い透明なエナメルの卵形をしている大聖堂のドームがあり、
その窓から、内部を見ることができます。
その内部には絵画の装飾物が内蔵されています。

黄金製のキーでネジを巻くと音が鳴る仕掛けの、オルゴールです。

36.The Swan Egg(1906年制作)

通称:白鳥エッグ
制作:1906年
製作地:セントピータースバーグ
所持者:モーリス・サンド財団(スイス富豪)

概要:ニコライ2世によって母マリアに贈られたエッグ。

ロシアでは、白鳥が家庭生活のシンボル、および結婚のパーマネントと考えられます。
ニコライ2世は、母マリアの40回目の結婚記念日となる1906年に、母親にこの卵を贈りました。
紅紫染料の上薬を掛けられたこの金色の卵は、
ブリリアントカットのダイヤのリボンで飾られています。
卵の中には、金(白、黄色およびピンク)の3つの色の中の花で、
飾られた籠に、白鳥がセットされています。
この白鳥はぜんまい仕掛けで羽や首が動く構造です。
エッグと白鳥は黄金の上に銀メッキが施されている贅沢なもの。

37.Rose Trellis Egg(1907年制作)

通称:ローズ格子エッグ
制作:1907年

詳細不明

38.Cradle with Garlands Egg(1907年制作)

通称:花輪付き揺りかご エッグ
制作:1907年
製作地:セントピータースバーグ
所持者:アメリカ在住の個人収集

概要:ニコライ2世によって母マリアに贈られたエッグ。
ニューヨークの競売にて、1992年6月に3,100,000ドルで落札。

39.Alexander Palace Egg(1908年制作)

通称:アレグサンダー宮殿エッグ
制作:1908年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、銀、ダイヤモンド、ルビー、軟玉、水晶、グラス、森、ビロード、象牙
サイズ:卵:高さ4"の5/16(11cm) 宮殿:1"の3/16 x 2"の9/16(3 6.5 x cm)
所持者:モスクワ・クレムリン博物館

概要:ニコライ2世によって皇后アレクサンドラに贈られたエッグ。

この卵はニコライ2世の5人の子供を祝うもの。
卵の側面には、水彩絵の具で描かれたニコライ2世の5人の子供の肖像画があります。
また卵には5人の子供の生年月日が彫られています。

卵の中には、アレキサンダー宮殿の模型が内蔵されています。
その模型の大きさは、非常に小さい物の、精密に出来ています。

1908年から1917年までは、アレグサンダー宮殿の部屋で保管されていましたが、
1917年、臨時政府の手によって没収されました。
その後モスクワクレムリン博物館に収められ、そのままそこで保管されています。


40.Peacock Egg(1908年制作)

通称:孔雀エッグ
制作:1908年
製作地:セントピータースバーグ
所持者:モーリス・サンド財団(スイス富豪)

概要:ニコライ2世によって母マリアに贈られたエッグ。
クリスタル・ガラス製のエッグの中に孔雀の模型が収められている。
孔雀はぜんまい仕掛けになっており、
ネジを巻くと羽が広がり、左右に揺れる仕組み。

41.The Standart Yacht Egg(1909年制作)

通称:Standartヨットエッグ
制作:1909年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、ダイヤモンド、真珠、瑠璃、水晶
サイズ:高さ6"(15.3cm)
所持者:モスクワ・クレムリン博物館

概要:ニコライ2世によって皇后アレクサンドラに贈られたエッグ。
卵の中の海を表現している透明な楕円形の水晶の上に、
皇族用のヨットの複製「Standart」が収められています。
ヨットが水に浮かんでいるように見せるために、水晶で水の波間も表現されていてます。
卵の淵は金で出来ていて、その淵に「Standart 1909」と刻印されています。
ラピスラズリの王冠をいただいた鷲が、卵の両端にあしらわれています。

42.Alexander II Commemorative Egg(1909年制作)

通称:アレクサンドル2世記念エッグ
制作:1909年

詳細不明

43.Colonnade Egg(1910年制作)

通称:柱廊エッグ
制作:1910年
製作地:セントピータースバーグ
所持者:イギリス・エリザベス女王

概要:ニコライ2世によって皇后アレクサンドラに贈られたエッグ。
詳細不明

44.Alexander III Equestrian Monument Egg(1910年制作)

通称:アレクサンドル3世乗馬記念像エッグ
制作:1910年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、プラチナ、ダイヤモンド、瑠璃、水晶
サイズ:高さ6"(15.5cm)
所持者:モスクワ・クレムリン博物館

概要:ニコライ2世によって母マリアに贈られたエッグ。
水晶で出来たエッグの中に、乗馬しているアレクサンダー3世の
黄金製の像が内蔵されているエッグ。
エッグの上部は、バラを象ったプラチナのレースで覆われている。
大きいダイヤモンドが卵のてっぺんにはめられており、1910と彫られている。

45.15th Anniversary Egg(1911年制作)

通称:即位15周年エッグ
制作:1911年
製作地:セントピータースバーグ
所持者:フォーブズ・マガジン社

概要:ニコライ2世によって皇后アレクサンドラに贈られたエッグ。
ニコライ2世の王座の即位の15周年記念を記念するために作られたエッグ。
卵は、皇帝や皇后、彼らの子供の肖像や
統治上の主な出来事を描いたミニチュアで飾られています。

46.Orange Tree Egg (若しくはBay Tree Egg)(1911年制作)

通称:オレンジツリーエッグ
制作:1911年
主な材料:金、エナメル、軟玉、ダイヤモンド、レモン色、アメジスト、ルビー、真珠、めのう、羽毛
サイズ:11"の3/4
所持者:フォーブズ・マガジン社

概要: ニコライ2世によって母マリアに贈られたエッグ。
オレンジツリーエッグは他のエッグとは多少イメージが異なります。
このオブジェクトはオレンジの木の形で、木の葉が卵の形を形成しています。
葉は軟玉製、花や果物はエナメル、アメジスト、ダイヤモンドおよびルビー等で表現されています。

このエッグには、内部に鳥が内蔵されていて、卵の上部から出現し、音を鳴らす仕掛けになっています。

英国とスイスで収集者の手に渡った後、 フォーブズ・マガジン社が所有することとなったエッグです。

47.Czarevich Egg(1912年制作)

通称:アレクセイ皇太子エッグ
制作:1912年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:瑠璃、金、プラチナおよびダイヤモンド
サイズ:高さ4"(12、5x8、9cm; 構造9と5cm)
所持者:リッチモンドのヴァージニア博物館

概要:ニコライ2世によって皇后アレクサンドラに贈られたエッグ。
ルイ15世時代のロココ様式を用いたエッグ。
中には、アレクセイ皇太子の肖像画が入っており、その肖像画のミニチュアには、
王冠と双頭の鷲をダイヤであしらった物が飾りとして付いています。
アレクセイ皇太子は血友病を煩っており、アレクセイ皇太子エッグは、
皇后アレクサンドラに一番大事にされたエッグです。

48.Napoleonic Egg(1912年制作)

通称:ナポレオンエッグ
制作:1912年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、エナメル、ダイヤモンド、プラチナ、象牙、ビロード、絹
サイズ:4"の5/8
所持者:ニューオーリンズ美術館

概要:ニコライ2世によって母マリアに贈られたエッグ。
この卵は、1812年、ナポレオンの軍隊との戦いに勝利してから
百周年を迎えたことを記念して作られた物です。卵の外見は、双頭の鷲などをあしらった物。
6つの連なった絵画のスクリーンを、内蔵しています。

49.The Romanov Tercentenary Egg(1913年制作)

通称:ロマノフ家300年祭エッグ
制作:1913年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、銀、鋼、ダイヤモンド、トルコ石、水晶、purpurine、象牙
サイズ:高さ7-1/2
所持者:モスクワ・クレムリン博物館

概要: ニコライ2世によって皇后アレクサンドラに贈られたエッグ。
ニコライ2世の統治中に、ロマノフ王朝300周年記念を迎え、
このエッグはその出来事を記念して作られた物です。
金の卵に、王家の人物の肖像画が描かれており、
中には地球の模型が内蔵されています。

50.Winter Egg(1913年制作)

通称:ウインターエッグ
制作:1913年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:水晶と白いトパーズ、1,308個のバラダイヤモンド(360 brilliants)
サイズ:5"の5/8(14.2cm)
所持者:個人が米ニューヨークのクリスティーズ社の競売にて、
02/04/19に、約870万ドル(約11億3,000万円)で落札

概要:ニコライ2世によって母マリアに贈られたエッグ。
水晶で出来たエッグに、ダイヤやプラチナで装飾されたエッグ。
中には、プラチナ製ハンドルが付いた格子細工かごに、アネモネの花束が入っています。

51.Mosaic Egg(1914年制作)

通称:モザイクエッグ
制作:1914年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、プラチナ、ダイヤモンド、ルビー、エメラルド、トパーズ、サファイア、ガーネット、真珠、エナメル
サイズ:3"の5/8(9.2cm)
所持者:イギリス・エリザベス女王

概要: ニコライ2世によって皇后アレクサンドラに贈られたエッグ。
卵の外観が、宝石などを使ってモザイク状に模様を表現しているエッグ。
卵の中には、皇帝の5人の子供の横顔を象った置物が内蔵されています。

52.Catherine the Great Egg (若しくは Grisaille Egg)(1914年制作)

通称:エカテリナ大王エッグ(若しくはグリザーユ画法エッグ)
制作:1914年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、エナメル、ダイヤモンド、真珠
サイズ:4"の3/4(11.81mm)
所持者:Hillwood博物館

概要:ニコライ2世によって母マリアに贈られたエッグ。
この卵は、エカテリナ大王をテーマにした肖像画を、グリザーユ画法を用いて作られたエッグ。
卵の中の宝物は失われています。

53.Red Cross Egg with Tryptich(1915年制作)

通称:3枚続きの絵画(三幅対)付き赤十字エッグ
制作:1915年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、銀、エナメル、ガラス
サイズ:3” 3/8
所持者:クリーヴランド美術館

概要: ニコライ2世によって皇后アレクサンドラに贈られたエッグ。
3枚続きの絵画(三幅対)付の卵で、開くと、
中央にキリストの黄泉降下(キリストの復活の後に死者を起こすキリスト)、
両側に守護聖人の絵画が現れます。
当時戦争で従軍していたニコラス2世は、皇后に卵を直接渡すことは出来ませんでした

54.Red Cross Egg with Imperial Portaits(1915年制作)

通称:イースターPortaitsを備えた赤十字卵エッグ
制作:1915年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、エナメル、ダイヤモンド、水晶、真珠
所持者:リッチモンドのヴァージニア博物館

概要:ニコライ2世によって母マリアに贈られたエッグ。
銀色の卵に、赤い十字が入っているエッグ。
その中には、シスター姿の女性の肖像が内蔵されています。
その内側には"Greater Love hath no man than this, to lay down his life for his friends."
と記入されています

55.The Steel Military Egg(1916年制作)

通称:スチール軍事エッグ
制作:1916年
製作地:セントピータースバーグ
主な材料:金、鋼(軟玉
サイズ:6”1/2 (16.7 cm)
所持者:モスクワ・クレムリン博物館

概要:ニコライ2世によって皇后アレクサンドラに贈られたエッグ。
スチールエッグは卵の上部に、金の王冠をもち、4つの大砲の弾に支えられる形になっているエッグです。
卵には、双頭の鷲を象ったロシアの皇帝の紋章等があしらわれています。

卵の中にはイーゼルとセットになった絵画が収められています。
絵は、ニコライ2世 と皇太子が描写されています。

56.Order of St. George Egg(1916年制作)

通称:聖ジョージ儀式エッグ
制作:1916年
製作地:セントピータースバーグ
所持者:フォーブズ・マガジン社

概要:ニコライ2世によって母マリアに贈られたエッグ。
王朝が隆盛を誇っていた時代のエッグと比べると、かなり控えめな印象のエッグ。
卵の側面の前方と広報に付けられた蓋を開けると、肖像画が二点現れます。

 



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